美しさを探して

美しい自然、美しい造形、美しい行為、美しい日本を探し求めて・・・

臓器移植反対

臓器移植法案が衆議院を通過した。
私が反対するのは、脳死を死と認めるとか認めないとかの問題ではない。
臓器を移植すること自体を反対している。
人の臓器を貰い受けてまで生き永らえようとする気持ちが美しくない。
死んだんだから、さっさと臓器を頂戴よ、そうすれば私が(私の子供が)長生きできる。と聞こえる。
死んでしまった人はただの物質なのか?
海外で移植手術を受けるため募金で集めたお金何千万円を一人の為に使おうとしている。飢餓で苦しんでいる子供を、そのお金で何人救えるか?を考えもしないのだろう。

人為で医術で助かろうとする気持ちは分る。命は大事なのであろうから。
大事なのは個の命なのだろうか?
個の命を大事にし過ぎる為、本当の命の大切さを見失っているように思える。
親が、子が死ねば悲しい。出来れば避けたい。
避けがたい死に向かい合う時、深く悲しむ憐憫の情を生む。
その憐憫の情が生きる者に注がれる。
自然の生命の営みに人は手を下し過ぎるよう思えてならない。
私は、自然の生命力に身を委ね、美しく死んでゆく事を願っている。